ブラックホークの多年度契約「第IX期」に約56億ドル ― 世代を重ねて生産を途切れさせない仕組み(シコルスキー・陸軍)
米陸軍が、H-60 ブラックホーク・ヘリコプターの多年度(Multiyear)契約の第IX期を シコルスキー・エアクラフトに発注した。契約額は約56億ドル。本サイトは第VIII期にあたる契約も扱っており、多年度契約が世代を重ねて続く構造が見て取れる。
契約の基本情報
- 受注者ロッキード・マーティン
- 契約額$5,584,742,287(約55.85億ドル)
- 軍種陸軍
- 発注機関国防総省
- 発注部局陸軍省
- 契約種別DEFINITIVE CONTRACT
- 履行期間2017-06-22 〜 2025-12-31
- 契約番号(PIID)W58RGZ17C0009
契約の概要(原文)
W58RGZ-17-C-0009 MY IX BLACK HAWK PRODUCTION CONTRACT AWARD.
要点
- 陸軍が H-60 ブラックホークの多年度契約 第IX期を シコルスキーに発注。
- 契約額は約55.8億ドル($5,584,742,287・複数年累計)、期間は2017年6月〜2025年12月。
- 「MY IX」=Multiyear IX(多年度契約の第9期)。番号の継続はこの方式が繰り返し用いられてきたことを示す。
- 本サイトは第VIII期(2012〜2016年生産分)も収集=期が切れ目なく続き生産ラインを止めない構造。
- 機数の内訳や派生型は原文の概要に記載がない。
- 生産をいったん止めると熟練工と供給網が離散するため、多年度契約を世代で継いで生産ラインを止めない。
1「MY IX」という表記
概要の「MY IX」は Multiyear IX、すなわち多年度契約の第9期を指す。多年度契約(マルチイヤー)は、数年分の生産をまとめて確約する調達方式で、受注側が部材をまとめて手当てし、生産ラインと人員を計画的に維持できるため、1機あたりの費用を抑えやすい。番号が第IX期まで続いているということは、この方式が同じ機種で繰り返し用いられてきたことを意味する。
2世代を重ねる意味
本サイトは、同じブラックホークの多年度契約として第VIII期にあたる契約(2012〜2016年生産分)も収集している。期が切れ目なく続くことは、生産ラインを止めないという実務上の要請を反映している。航空機の生産は、いったん止めると熟練した工員と下請の供給網が離散し、再開時に費用と時間がかかる。多年度契約を世代で継いでいく形は、その断絶を避けるための仕組みでもある。
3記録から分かる範囲
受注者はシコルスキー・エアクラフト、発注は陸軍で、履行期間は2017年6月から2025年12月まで。契約額約55.8億ドルは複数年にわたる改定の累計である。何機を対象とするか、どの派生型を含むかは原文の概要に記載がない。
4生産を止めることの費用
多年度契約が第IX期まで続いているのは、単に発注が繰り返されたからではありません。生産ラインをいったん止めると、再開に費用と時間がかかります。
当サイトは、同じブラックホークの多年度契約として第VIII期にあたる契約も収集しています。期が切れ目なく続くことは、生産ラインを止めないという実務上の要請を反映しています。装備の調達は単発の買い物ではなく、生産基盤を維持し続ける営みでもある——公開データを時系列で並べると、そのことが数字として現れます。
なぜ重要か
多年度契約は、下請を含む供給網にとって受注の見通しそのものである。期の切り替え時期は設備投資と雇用の判断が集中するタイミングであり、公開データで契約の締結時期と履行期間を追うことは、産業側の動きを読む手がかりになる。
よくある質問(FAQ)
これは何のデータですか?
契約額は確定額ですか?
多年度契約とは何ですか?
なぜ期を切れ目なく続けるのですか?
出典(一次情報)
本記事は下記の米国政府公式の支出データに基づく独自整理です。正確・最新の内容は公式をご確認ください。
- USAspending(契約の詳細)
- 契約番号(PIID):W58RGZ17C0009