ミサイル・フリゲート FFG(X) の詳細設計・建造に約29.5億ドル ― 大手造船所とは桁の違う受注規模の造船所が担っている(マリネット・マリン/海軍)
海軍のミサイル・フリゲート FFG(X) の詳細設計と建造の契約。受注者はマリネット・マリンで、2026年8月28日時点で当サイトが保持する国防総省の契約207件のなかでこの造船所の記録は1件、約29.5億ドルにとどまる。契約期間は2020年4月から2034年5月までの14年。
契約の基本情報
- 受注者マリネット・マリン(フィンカンティエリ)
- 契約額$2,952,523,292(約29.53億ドル)
- 軍種海軍
- 発注機関国防総省
- 発注部局海軍省
- 契約種別DEFINITIVE CONTRACT
- 履行期間2020-04-30 〜 2034-05-31
- 契約番号(PIID)N0002420C2300
契約の概要(原文)
DETAIL DESIGN AND CONSTRUCTION OF FFG(X) GUIDED MISSILE FRIGATE
要点
- FFG(X) ミサイル・フリゲートの詳細設計および建造の契約。発注は海軍省、受注者はマリネット・マリン。
- 契約期間は2020年4月30日から2034年5月31日までの14年。累計の契約額は約29.5億ドル。
- フリゲートは駆逐艦より小型で、船団の護衛や対潜水艦戦を担う艦種にあたる。
- 造船所別に見ると、エレクトリック・ボート9件約1,308億ドル、ハンティントン・インガルス20件約963億ドルに対し、マリネット・マリンは1件約29.5億ドル。
- 詳細設計と建造が1本の契約に含まれており、設計を固めてから発注する形にはなっていない。
- 造船所別ではエレクトリック・ボート9件で約1,308億ドル、ハンティントン・インガルス20件で約963億ドル、マリネット・マリンは1件・約29.5億ドル。
1艦種の空白
2026年8月28日時点で当サイトが保持する国防総省の契約207件には、空母、原子力潜水艦、駆逐艦、揚陸輸送ドック艦、給油艦の建造契約が並んでいる。そこに長く無かったのがフリゲートである。フリゲートは駆逐艦より小型で、船団の護衛や対潜水艦戦を担う艦種にあたる。
大型艦を増やし続けるのではなく、より小さく数を揃えられる艦をどう位置づけるかは、艦隊の構成そのものに関わる問いで、この契約はその側にある。
2受注規模が桁で違う
造船所ごとに契約を束ねると、規模の差がはっきり出る。エレクトリック・ボートが9件で約1,308億ドル、ハンティントン・インガルスが2つの表記を合わせて20件で約963億ドル。それに対しマリネット・マリンは1件・約29.5億ドルである。大型艦を造る少数の造船所に契約が集中する構造のなかで、フリゲートの建造は別の造船所に渡っている。艦種の違いが、そのまま産業基盤のどこを使うかの違いになっている。
314年という設計・建造の時間
契約期間は2020年4月から2034年5月までの14年に及ぶ。2026年8月28日時点で当サイトが保持する207件の契約期間では、10年が24件で最多、8年から14年の帯に半数近くが入る。艦艇はそのなかでも長い側で、設計を詰めながら建造を進める形が取られる。
詳細設計と建造が1本の契約に含まれているのはそのためで、設計が固まってから発注するのではなく、走りながら固めていく構造になっている。なお、建造される隻数はこの記録には含まれていない。
なぜ重要か
艦艇の建造は少数の造船所に集中しており、契約額で見ると桁が分かれる。艦種を増やす判断は、どの造船所の能力を使うかという産業基盤の配分と切り離せない。1件だけを見ると規模の小さい契約に見えるが、造船所別に束ねると、その1件がその造船所にとって何を意味するかが変わって見える。
よくある質問(FAQ)
フリゲートとは何ですか?
なぜ設計と建造が同じ契約なのですか?
何隻造るのですか?
出典(一次情報)
本記事は下記の米国政府公式の支出データに基づく独自整理です。正確・最新の内容は公式をご確認ください。
- USAspending(契約の詳細)
- 契約番号(PIID):N0002420C2300