推進システムの長納期資材に約87億ドル ― 機体とエンジンが別契約になる調達構造(RTX・海軍)
米海軍が、ロット12の先行取得契約(AAC)における推進システムの長納期資材について、RTX(旧レイセオン・テクノロジーズ)に約87億ドルを発注した。航空機の調達では機体とエンジンの契約が分かれることがあり、本件はそのエンジン側にあたる。
契約の基本情報
- 受注者RTX(レイセオン)
- 契約額$8,688,654,907(約86.89億ドル)
- 軍種海軍
- 発注機関国防総省
- 発注部局海軍省
- 契約種別DEFINITIVE CONTRACT
- 履行期間2018-03-23 〜 2024-12-30
- 契約番号(PIID)N0001918C1021
契約の概要(原文)
LOT 12 AAC LONG LEAD FOR PROPULSION SYSTEMS
要点
- 海軍が「ロット12・先行取得契約(AAC)の推進システム長納期資材」を RTX に発注。
- 契約額は約86.9億ドル($8,688,654,907・複数年累計)、期間は2018年3月〜2024年12月。
- AAC=本体の生産契約に先立って長納期の部材を手当てする契約。エンジンは典型的な長納期品目。
- 航空機調達は機体とエンジンで契約が分かれることがあり、本件はエンジン側にあたる。
- 対象となる航空機の機種名は原文の概要に記載がない。
- 機体とエンジンは別々の企業が作るため契約も分かれ、1件の契約額をその装備の値段と解釈することはできない。
1「推進システム」だけの契約という形
航空機の調達では、機体を作る企業とエンジンを作る企業が異なることが珍しくない。そのため契約も、機体の生産分とエンジン(推進システム)分で別々に結ばれることがある。本件の概要が「推進システムの長納期資材」とだけ記しているのは、この構造を反映したものだ。公開データを1件ずつ眺めると同じ航空機の調達が複数の契約に分かれて見えるのは、こうした分担があるためである。
2AAC(先行取得契約)と長納期資材
概要にある AAC は Advance Acquisition Contract(先行取得契約)の略で、本体の生産契約に先立って、納入までに長い時間を要する部材を手当てするための契約を指す。エンジンは、素材の調達から精密加工、試験までに年単位を要する典型的な長納期品目だ。ここで先に手を打っておかないと、機体の組み立て工程が部材待ちで止まる。
ロット単位で毎年この手当てが繰り返されるのは、生産の流れを途切れさせないためである。
3記録から分かる範囲
受注者は RTX CORPORATION、発注は海軍で、履行期間は2018年3月から2024年12月まで。契約額約86.9億ドルは複数年にわたる改定の累計である。どの航空機の推進システムかは原文の概要に記載がないため、当サイトでは踏み込まない。
4機体とエンジンは別の契約になる
航空機の調達では、機体を作る企業とエンジンを作る企業が異なることが珍しくありません。そのため契約も分かれます。公開データを1件ずつ眺めると同じ航空機の調達が複数の契約に見えるのは、この構造によります。
概要にあるAACは先行取得契約の略で、本体の生産契約に先立って、納入までに長い時間を要する部材を手当てするための契約を指します。エンジンはその典型で、ここで先に手を打っておかないと機体の組み立て工程が部材待ちで止まります。1件の契約額だけを見てその装備の値段と解釈しないことが、公開データを読むうえでの基本的な注意点になります。
なぜ重要か
装備ごとの調達額を把握しようとする際、機体・エンジン・長納期資材が別契約に分かれている点は見落としやすい落とし穴になる。サプライヤー側から見れば、AACのようなロット単位の先行手当てが受注の流れを決めるため、生産計画と資材調達のリードタイム管理が事業の中心的な論点になる。
よくある質問(FAQ)
これは何のデータですか?
契約額は確定額ですか?
AAC(先行取得契約)とは?
なぜエンジンだけの契約があるのですか?
出典(一次情報)
本記事は下記の米国政府公式の支出データに基づく独自整理です。正確・最新の内容は公式をご確認ください。
- USAspending(契約の詳細)
- 契約番号(PIID):N0001918C1021