戦闘機「F-15QA」のカタール向け開発に累計約69.8億ドル ― 空軍がボーイングへ発注したFMS(USAspending)
USAspendingによれば、米空軍は戦闘機「F-15QA」(カタール向けF-15)の機体開発を、ボーイングへ発注した。契約額は累計約69.8億ドル($6,979,382,396)、2017年12月開始・2027年11月までの確定契約。長年生産される名機F-15の派生型を、対外有償軍事援助(FMS)で友好国カタールへ供給する契約である。
契約の基本情報
- 受注者ボーイング
- 契約額$7,008,855,396(約70.09億ドル)
- 軍種空軍
- 発注機関国防総省
- 発注部局空軍省
- 契約種別DEFINITIVE CONTRACT
- 履行期間2017-12-22 〜 2027-11-30
- 契約番号(PIID)FA863418C2701
解説に書いた金額($6,979,382,396)は執筆時点の値です。その後の変更により、現在の記録では $7,008,855,396 になっています(上の基本情報が最新です)。
契約の概要(原文)
F-15, FMS, F-15QA AIR VEHICLE DEVELOPMENT
要点
1F-15 という主力戦闘機
F-15 は1970年代から使われてきた米空軍の主力戦闘機で、制空能力の高さで知られる。その最新の派生型の一つが、カタール向けの「F-15QA」だ(QAはカタールを表す)。本契約は、このカタール仕様機の「機体開発(Air Vehicle Development)」を対象とする――既存機の単なる引き渡しではなく、相手国の要求に合わせた仕様の開発を含む点が特徴だ。
2F-16 の対外供給と並べて見る
本サイトで別途扱ったF-16 Block 70/72の台湾・モロッコ向け供給と同じく、本件も対外有償軍事援助(FMS)の枠組みで行われる。FMSは、米政府が同盟・友好国に代わって装備の調達契約を結び供給する仕組みで、米国の外交・安全保障政策と防衛輸出が交わる場だ。
F-16(台湾・モロッコ)とF-15QA(カタール)を並べると、米国が世界各地の友好国へ、機種を使い分けながら戦闘機を供給している構図が見えてくる。
3公開データで分かる範囲
概要(USAspending)は「F-15QAの機体開発」までで、機数や具体的な仕様の詳細までは記されていない(本サイトは概要に無い内容は補わない)。累計約69.8億ドルという規模は、名機F-15が今なお輸出向けに開発・生産される現役の機体であり続けていることを示している。
4機種を使い分けて供給されている
当サイトが保持する記録には、FMSの枠組みによる戦闘機の契約が複数並びます。並べてみると、相手国と目的に応じて、機種と契約の中身が使い分けられていることが分かります。
| 機種 | 供給先 | 契約の中身 |
|---|---|---|
| F-15QA(本件) | カタール | 相手国の要求に合わせた機体開発 |
| F-16 Block 70/72 | 台湾・モロッコ | 最新世代機の生産 |
| F-15 | サウジアラビア | 長年運用してきた機体の近代化 |
同じF-15でも、カタール向けは開発、サウジ向けは近代化と、契約の段階が異なります。既存機の単なる引き渡しではなく、相手国の要求に合わせた仕様の開発を含む点が、本件の特徴です。概要は「F-15QAの機体開発」までで、機数や具体的な仕様の詳細までは記されていません。
累計約69.8億ドルという規模は、F-15が今なお輸出向けに開発・生産される現役の機体であり続けていることを示しています。
なぜ重要か
名機F-15の派生型をカタールへ供給するFMS契約で、米国の防衛輸出と外交・安全保障が交わる典型例。相手国仕様の機体開発を含む点が単なる引き渡しと異なる。F-16(台湾・モロッコ)と合わせ、米国が世界各地の友好国へ戦闘機を供給する全体像を把握する材料として、防衛輸出・国際政治を追う読者に有用。
よくある質問(FAQ)
これは何のデータですか?
契約額は確定額ですか?
F-15QAの「QA」とは何ですか。
出典(一次情報)
本記事は下記の米国政府公式の支出データに基づく独自整理です。正確・最新の内容は公式をご確認ください。
- USAspending(契約の詳細)
- 契約番号(PIID):FA863418C2701