年次報告書 10-K AMD Nasdaq

二つの数字が入れ替わっていた ― 「数量が伸びた」と「単価が上がった」は同じ増収でも意味が違う

ADVANCED MICRO DEVICES INC 提出 2026年2月4日 対象期 2025-12-27

AMDは2025年12月27日終了の会計年度に係る年次報告書について、経営陣の説明に含まれる数値の誤りを直すためだけの修正(10-K/A)を提出した。平均販売価格と出荷数量の前年比が意図せず入れ替わっていたもので、正しくは出荷数量15%増・平均販売価格31%増である。

提出書類の基本情報

  • 企業ADVANCED MICRO DEVICES INC(AMD)
  • 書類年次報告書 10-K
  • 市場Nasdaq
  • 業種(SIC)Semiconductors & Related Devices
  • 提出日2026-02-04
  • 対象期2025-12-27
  • 受付番号0000002488-26-000021

要点

  • AMDが2025年12月27日終了の会計年度に係る年次報告書について、数値の誤りを直すためだけの修正(10-K/A)を提出した。
  • 経営陣の説明のうち、平均販売価格と出荷数量の前年比が意図せず入れ替わっていた。
  • 正しい記載は、プロセッサの出荷数量が15%増加し、平均販売価格が31%上昇したというもの。
  • クライアント部門の純収益は2025年が106億ドルで、2024年の71億ドルに対し51%の増加。
  • 2026年9月2日時点で当サイトが保持するSEC開示644件のうち10-K/Aは2件で、もう1件は第III部の追加が目的。

1増収の理由が入れ替わる

売上が伸びたとき、その理由は大きく二つに分かれます。たくさん売れたのか、高く売れたのか。合計金額が同じでも、この二つは意味がまったく違います。数量が伸びたのであれば需要の広がりを示し、単価が上がったのであれば需給の逼迫や製品構成の変化を示します。AMDの修正報告は、この二つの数字が入れ替わっていたことを直すためだけに提出されました。

2訂正された記載

入れ替わっていた記載正しい記載
出荷数量と平均販売価格の前年比が逆出荷数量15%増・平均販売価格31%上昇
増収の主因が数量にあるように読める増収の主因は単価の上昇にある
クライアント部門の純収益は106億ドル2024年71億ドル51%増)

正しい数字では、単価の上昇が31%、数量の増加が15%です。51%の増収のうち、より大きく効いているのは単価のほうでした。入れ替わったままだと、逆の読み方をされることになります。数字の合計は変わらないのに解釈が反転するという点で、訂正の必要が生じたわけです。

3「それだけのために」出す修正報告

本修正には、目的が上記の訂正のみであること、それ以外の項目や記載を修正・更新・変更しないこと、原報告の提出後に生じた事象を反映しないことが明記されています。年次報告書は数百ページに及ぶ文書ですが、二つの数字の位置を直すためだけに、修正報告という独立した提出が行われています。開示された数値がどう扱われるかを示す例といえます。

4稀な様式

2026年9月2日時点で当サイトが保持するSEC開示644件うち10-K/Aは2件
同じ時点のもう1件の10-K/A第III部の追加が目的委任状説明書が120日に間に合わないため
本件の目的経営陣の説明の数値の訂正第II部の項目7を差し替え

2026年9月2日時点で当サイトが保持する記録にある10-K/A2件で、理由は共通していません。片方は提出期限の仕組みによるもの、もう片方は数値の誤りを直すためのものです。当サイトでは別の記事で、四半期報告書における単価と数量の切り分けも扱っており、両者を区別して示すことが開示の実務でどれだけ重視されているかが分かります。

なぜ重要か

増収の理由を単価と数量に切り分けて示すことは、開示の実務で重視されている。合計が同じでも解釈が反転するため、二つの数字が入れ替わっただけで独立した修正報告の提出につながる。

よくある質問(FAQ)

なぜ二つの数字の入れ替えが問題になるのですか?
合計の増収率が同じでも、数量が伸びたのか単価が上がったのかで意味が違うためです。数量は需要の広がりを、単価は需給や製品構成の変化を示します。
この修正はどこまで及びますか?
訂正のみが目的であることが明記されており、それ以外の項目や記載は修正・更新・変更されず、原報告の提出後に生じた事象も反映されません。

出典(一次情報)

本記事は下記の米国SEC公式開示に基づく独自整理です。正確・最新の内容は必ず原文をご確認ください。

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