一つのチーズ工場の回収が、18の記録に分かれて残る ― リステリアと数量「不明」(Clover Hill Dairy)
米食品医薬品局(FDA)は、Clover Hill Dairy社のフレーバーチーズ(オールドベイ・チェダー)の回収をクラスIに分類した。理由はリステリア・モノサイトゲネスによる汚染で、同社に紐づく回収記録は2026年9月2日時点で当サイトが保持するだけで18件にのぼる。
リコールの概要(一次情報)
- 分類クラスI(最も重大)
- 対象種別食品・飲料
- 回収企業Clover Hill Dairy, LLC
- 理由Product contaminated with Listeria monocytogenes.
- 流通範囲MD, VA, NY
- 回収開始日2026-06-01
要点
- 対象は「フレーバーチーズ(オールドベイ・チェダー)」で、1/2ポンドから40ポンドまでの各単位で販売された。
- 回収理由はリステリア・モノサイトゲネスによる汚染で、クラスIに分類されている。
- リステリアは冷蔵温度でも増殖しうるため、加熱せずに食べる要冷蔵食品で問題になりやすいとされる。
- 包装・表示・流通総量は記録上「不明」とされ、数量欄の空白は量が少ないことを意味しない。
- 2026年9月2日時点で当サイトが保持するFDA回収記録のうち、Clover Hill Dairy に紐づくものは18件ある。
- 理由にリステリアが現れる記録は1,408件中25件で、そのうち18件が同じ企業に紐づく。
1リステリアと冷蔵食品
リステリア・モノサイトゲネスは、冷蔵温度でも増殖しうる細菌です。多くの食中毒菌が低温で増えにくいのに対し、この菌は冷蔵庫の中でも数を増やせるため、要冷蔵の食品——とくに加熱せずに食べるチーズや加工肉——で問題になりやすいとされます。妊娠中の人、高齢者、免疫の落ちている人では重い経過をたどりうるとされ、対象の限定された危険という性格を持ちます。
2一つの工場の回収が18の記録になる
同社の記録は、フレーバーチーズ、スモークペッパーチーズ、ソフト・クアハーダ、スモークチェダー、ミルドチーズの詰め合わせなど、製品ごとに別々の番号で残っています。工場で一つの問題が見つかれば、そこから出た製品はすべて対象になりますが、記録は製品単位で作られるため、出来事の数と記録の数が一致しません。
理由にリステリアが現れる25件のうち、実に18件が同じ企業に紐づいている——回収記録を企業名で束ねて初めて見える構図です。
3数量が「不明」と書かれていること
この記録は、包装・表示・流通総量のいずれも「不明」としています。回収の記録は、分かっている範囲を書き、分からない部分は不明と残す形をとります。数量が不明のまま公表されるのは、回収の判断を数量の確定より優先しているためと読めますが、記録は理由を書いていません。読む側としては、数量欄の空白を「少ない」と受け取らないことが要点になります。
なぜ重要か
製造所単位で問題が見つかると、回収は製品数の分だけ記録に分かれ、告知・引き上げ・問い合わせ対応も製品ごとに発生します。回収件数を指標として扱う際は、企業名で束ねないと出来事の規模を読み違えます。要冷蔵かつ非加熱で食べる製品では、冷蔵温度でも増殖する菌を前提とした環境モニタリングと、バルク出荷先まで追える記録が対応の前提になります。
よくある質問(FAQ)
リステリアはなぜ冷蔵食品で問題になるのですか。
なぜ同じ企業の記録が18件もあるのですか。
数量が「不明」とはどういう意味ですか。
出典(一次情報)
出典:openFDA(米国FDA・CC0 パブリックドメイン)。データは無保証で、医療判断には用いないでください。最新・正確な情報は FDA公式のリコール情報をご確認ください。本サイトは米国FDAに推奨・認定されたものではありません。
- FDA リコール情報(公式)
- openFDA(データ提供元)
- リコール番号: H-1212-2026