クラスII(中程度) 食品・飲料 H-1153-2026 Ongoing

FDAリコール:経腸栄養剤のビタミンAが不足 ― 原因は製造ではなく、試験所が誤った試験法を使っていたこと(Nutricia North America)

Nutricia North America 報告 2026年7月22日

植物由来のペプチド栄養剤について、ビタミンAが規格を下回るとして回収された。原因は製造上の不具合ではなく、試験所がビタミンAの測定に誤った方法を用いていたことで、実際の含有量より高い値が出ていた。米国48州のほかカナダとオーストラリアへも出荷されている。

リコールの概要(一次情報)

  • 分類クラスII(中程度)
  • 対象種別食品・飲料
  • 回収企業Nutricia North America
  • 理由Subpotent for Vitamin A. The firm discovered that the testing laboratory used the wrong method when testing for Vitamin A. The test results gave a higher concentration of vitamin A than what is actually in the product.
  • 流通範囲Product was shipped to the following states: AK, AL, AR, AZ, CA, CO, CT, Washington DC, DE, FL, GA, HI, IA, ID, IL, IN, KS, KY, LA, MA, MD, ME, MI, MN, MO, MS, MT, NC, ND, NE, NH, NJ, NM, NV, OH, OK,...
  • 回収開始日2026-05-26

要点

  • 対象はNourish Organic Whole Foods Meal Replacement Peptide Formula(ベリーメドレー、12オンス袋)。ビタミンAの力価不足による回収。
  • 原因は製造上の不具合ではなく、試験所がビタミンAの測定に誤った方法を用いていたこと。
  • 記録は、試験結果が製品に実際に含まれる量より高いビタミンA濃度を示していたと明記している。
  • 数量は2,050ケース+55,310ケース。米国48州とワシントンD.C.のほか、カナダとオーストラリアへも出荷された。
  • 2026年8月31日時点で当サイトが保持する1,408件のうち、試験方法の誤りに触れる記録は2件。力価不足は36件、規格外は12件、CGMP逸脱は75件。

1製品ではなく、検査が間違っていた

回収の理由は通常、製品に何が起きたかで説明される。異物が入った、菌が検出された、成分が規定より多いか少ない。この記録が挙げているのはそのどれでもなく、試験所が誤った方法で測っていたことである。測定値は実際より高く出ていたため、規格を満たしているという判断のまま出荷が続いた。製品の側に変化がなくても、測り方が違えば合否の判定は変わる。品質管理が正しく機能しているという前提そのものが崩れていた事例にあたる。

2誰が食べるものかという前提

対象は一般的な食品ではなく、食事の代替となるペプチド栄養剤である。この種の製品は、口から普通に食べることが難しい人が栄養のすべて、あるいは大半をそこから摂ることを想定して作られている。含まれる栄養素が規格どおりであることは、味や食感の問題ではなく、必要量が満たされるかどうかに直結する。

ビタミンAの不足がクラスIIとして扱われているのは、直ちに重篤な健康被害には至らないという分類上の判断だが、長く続けて摂る製品であることは記録の性格を左右する。

3「試験方法の誤り」は1,408件のうち2件

2026年8月31日時点で当サイトが保持するFDAの回収記録1,408件を理由の文言で分類すると、試験方法の誤りに触れるものは2件しかない。力価不足そのものを挙げるものは36件、規格外の結果を挙げるものは12件、CGMPからの逸脱は75件ある。製造の逸脱は繰り返し記録される一方、測定の側が誤っていたと明示される例は極めて少ない。

それは測定の誤りが起きにくいからとは限らず、誤った測定は「異常なし」として通過するため、発見されにくいからでもある。

CGMPからの逸脱75 / 1408
力価不足36 / 1408
規格外の結果12 / 1408
試験方法の誤り2 / 1408

なぜ重要か

品質管理は、測定が正しいことを前提に成り立っている。測り方が誤っていれば、規格に適合しているという判定そのものが意味を失い、しかも異常として現れない。試験方法の妥当性確認は製造工程の検証とは別に必要であり、外部の試験所に委ねている場合はその確認も含めて管理の範囲に入る。

よくある質問(FAQ)

何が原因だったのですか?
記録によれば、試験所がビタミンAの試験に誤った方法を用いていたことを企業が発見しました。試験結果は実際の含有量より高い値を示していました。
どのような製品ですか?
食事の代替となる植物由来のペプチド栄養剤です。口から普通に食べることが難しい人が栄養の多くをそこから摂ることを想定した製品にあたります。
測定の誤りはよくあることですか?
2026年8月31日時点で当サイトが保持する1,408件のうち、試験方法の誤りに触れる記録は2件です。ただし誤った測定は「異常なし」として通過するため、発見されにくい性質があります。

出典(一次情報)

出典:openFDA(米国FDA・CC0 パブリックドメイン)。データは無保証で、医療判断には用いないでください。最新・正確な情報は FDA公式のリコール情報をご確認ください。本サイトは米国FDAに推奨・認定されたものではありません。

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