業務用スパイスにゴマの表示漏れ ― 米国で「9番目の主要アレルゲン」になった食材(Adams Extract & Spice)
米食品医薬品局(FDA)は、Adams Extract & Spice の業務用スパイス「Smoked Sausage Spice」を、ゴマのアレルゲンが表示されていないとして最も重いクラスIに分類した。数量は120個でテキサス州内に流通した。ゴマは米国で主要アレルゲンに加えられたのが最も新しい食材である。
リコールの概要(一次情報)
- 分類クラスI(最も重大)
- 対象種別食品・飲料
- 回収企業Adams Extract & Spice LLC
- 理由Undeclared Sesame allergen
- 流通範囲Texas
- 回収開始日2026-05-07
要点
- リコール番号 H-1138-2026。区分はFDAで最も重いクラスI、状態は継続中(Ongoing)。
- 対象は業務用スパイス「Smoked Sausage Spice 32.86#」。回収理由はゴマのアレルゲンが表示されていないこと。
- ゴマは2021年成立の FASTER Act により米国で9番目の主要食物アレルゲンとなり、表示義務は2023年1月1日から適用。
- 業務用原材料のため、これを使って作られた最終製品の表示にも波及しうる。
- 数量120個、流通はテキサス州。開始日2026年5月7日、報告日2026年7月15日。
- 2026年9月1日時点で当サイトが保持するFDAの回収記録では、アレルゲン未表示109件の内訳は乳31・大豆15・ゴマ9・卵7・木の実7・小麦6・ピーナッツ5。
1ゴマは米国で最も新しい主要アレルゲン
米国では、表示を義務づける主要食物アレルゲンが長く8品目(牛乳、卵、魚、甲殻類、木の実、落花生、小麦、大豆)とされてきました。ここに9番目としてゴマが加えられたのは、2021年に成立した FASTER Act によるもので、表示の義務は2023年1月1日から適用されています。
つまりゴマの表示は、他の8品目と比べて運用の歴史が短く、原材料の管理や表示の様式が定着する途上にある食材です。表示漏れが起きる背景として、この新しさは無視できません。
2業務用スパイスという位置づけ
対象は32.86ポンド(約15kg)単位の業務用スパイスで、家庭の食卓に並ぶ製品ではありません。加工業者がソーセージなどの製造に使う原材料です。ここで表示が漏れると、それを使って作られた最終製品の表示にもゴマが載らないことになります。数量120個・テキサス州内という記録は小さく見えますが、業務用原材料の回収では、そこから何が作られたかによって実際の広がりが決まります。
3「量が少ないのに最も重い区分」
区分は数量ではなく健康被害のおそれの大きさで決まります。アレルゲンの表示漏れは、本人がどれだけ注意していても避けようがない状態を作るため、クラスIに分類されることが多くあります。当サイトが収録している他のアレルゲン表示漏れ——魚、牛乳、ピーカン、ピスタチオ、ピーナッツ、カシューナッツ——も同じ理由で最も重い区分に置かれています。
4未表示のアレルゲンは何が多いか
2026年9月1日時点で当サイトが保持するFDAの回収記録1,408件のうち、アレルゲンの未表示を理由とするものは109件あります。理由の文に現れる食材を数えると、乳が31件で最も多く、大豆15件、ゴマ9件、卵と木の実が各7件、小麦6件、ピーナッツと魚が各5件と続きます。
ゴマは9件で、乳や大豆に比べると少なく見えます。しかし義務化されたのが2023年と新しく、それ以前の設計のままの製品が残っていれば、これから増える側の項目にあたります。件数の少なさは、リスクの小ささを意味しません。
なぜ重要か
主要アレルゲンに新しく加わった食材は、原材料の受け入れ検査、レシピ管理、ラベル版数の管理を既存品目と同じ水準に揃える必要がある。業務用原材料を扱う事業者では、自社の表示だけでなく、供給先の最終表示に波及する点が管理の重みを増す。回収時に「どの加工業者へ何を出荷したか」を追える出荷記録の粒度が、実効性を左右する。
よくある質問(FAQ)
米国の主要食物アレルゲンは何品目ですか。
数量120個と少ないのになぜ最も重い区分なのですか。
業務用の原材料でも影響はありますか。
出典(一次情報)
出典:openFDA(米国FDA・CC0 パブリックドメイン)。データは無保証で、医療判断には用いないでください。最新・正確な情報は FDA公式のリコール情報をご確認ください。本サイトは米国FDAに推奨・認定されたものではありません。
- FDA リコール情報(公式)
- openFDA(データ提供元)
- リコール番号: H-1138-2026