ティルトローター機「V-22 オスプレイ」ロット17の長納期資材に累計約73.4億ドル ― ベル・ボーイングへの調達(USAspending)
USAspendingによれば、ティルトローター機「V-22 オスプレイ」の生産ロット17に向けた長納期資材の調達が、ベル社とボーイング社の共同事業体(ベル・ボーイング)へ発注された。契約額は累計約73.4億ドル($7,337,457,222)、2011年12月開始・2021年9月までの確定契約。ヘリコプターのように垂直に離着陸し、固定翼機のように高速で飛べる特殊な航空機の量産を支える契約である。
契約の基本情報
- 受注者ボーイング
- 契約額$7,337,457,222(約73.37億ドル)
- 軍種国防総省・全軍共通
- 発注機関国防総省
- 発注部局国防契約管理局
- 契約種別DEFINITIVE CONTRACT
- 履行期間2011-12-29 〜 2021-09-30
- 契約番号(PIID)N0001912C2001
契約の概要(原文)
PROCUREMENT OF V-22 LOT 17 LONG LEAD-TIME ITEMS
要点
- V-22 オスプレイ・ロット17の長納期資材の調達をベル・ボーイングへ発注。累計約73.4億ドル($7,337,457,222)。
- 確定契約、履行期間2011年12月29日〜2021年9月30日。
- V-22はローターを傾けてヘリと固定翼機の両特性を持つティルトローター機。
- 「長納期資材」=量産本体に先立ち、製造に時間のかかる部材を前倒しで手当てする仕組み。
- ベル(ヘリ)とボーイング(航空機)の共同事業体が製造。
V-22 オスプレイは、左右のエンジン・ローターを上向き(ヘリコプター姿勢)から前向き(固定翼機姿勢)へ傾けられる「ティルトローター」という珍しい方式の航空機だ。滑走路のない場所へ垂直に離着陸しつつ、固定翼機に近い速度と航続距離で飛べる――この二兎を追う設計が、開発を難しくもし、独自の価値も与えてきた。製造は、ヘリコプターのベルと航空機のボーイングが組んだ共同事業体が担う。
本契約が対象とするのは「ロット17の長納期資材(long lead-time items)」である。長納期資材とは、製造に長い時間がかかる部材を、量産本体の契約に先立って前もって手当てしておく仕組みで、本サイトで扱ったバージニア級潜水艦やE-2Dの調達でも登場した考え方だ。生産ラインを止めないため、数量の確定より先に素材の確保を進める――複雑な装備の量産に共通する実務である。
概要(USAspending)は「ロット17の長納期資材の調達」までで、具体的な機数や配備先までは記されていない(本サイトは概要に無い内容は補わない)。累計約73.4億ドルという規模は、特殊な方式ゆえに高価なオスプレイの量産を、数年がかりで支える契約であることを示している。
なぜ重要か
特殊なティルトローター方式ゆえに高価なオスプレイの量産を、長納期資材の前倒し手当てで数年がかりに支える契約。長納期資材の調達は複雑な装備の量産に共通する実務で、生産ラインを止めない工夫である。ベル・ボーイングの共同事業体という受注体制も含め、回転翼・特殊機の調達の実像を把握する材料として、防衛産業を追う読者に有用。
よくある質問(FAQ)
これは何のデータですか?
契約額は確定額ですか?
ティルトローターとは何ですか。
出典(一次情報)
本記事は下記の米国政府公式の支出データに基づく独自整理です。正確・最新の内容は公式をご確認ください。
- USAspending(契約の詳細)
- 契約番号(PIID):N0001912C2001