DARPA「SAIL-ON」に約335万ドル ― 同じ計画が7契約・7社へ分かれ、すべて2019年11月の8日間に始まっている(PAR Government Systems)
「開かれた世界の新規性に対する人工知能と学習の科学(SAIL-ON)」計画の一部として、DARPAが発注した研究開発契約。2026年8月31日時点で当サイトが保持する記録では、この計画名を持つ契約が7件あり、7社に分かれて総額約3,021万ドル、いずれも2019年11月15日から22日までの8日間に開始している。
契約の基本情報
- 受注者PAR GOVERNMENT SYSTEMS CORPORATION
- 契約額$3,348,696(約334.9万ドル)
- 発注機関国防総省
- 発注部局国防高等研究計画局(DARPA)
- 契約種別DEFINITIVE CONTRACT
- 履行期間2019-11-22 〜 2022-05-21
- 契約番号(PIID)HR001120C0023
契約の概要(原文)
THE SCIENCE OF ARTIFICIAL INTELLIGENCE AND LEARNING FOR OPEN-WORLD NOVELTY (SAIL-ON) PROGRAM INTENDS TO RESEARCH AND DEVELOP THE UNDERLYING SCIENTIFIC PRINCIPLES, GENERAL ENGINEERING TECHNIQUES, AND ALGORITHMS NEEDED TO CREATE AI SYSTEMS.
要点
- DARPAが発注した「開かれた世界の新規性に対する人工知能と学習の科学(SAIL-ON)」計画の研究開発契約。
- 概要は、AIシステムを作るために必要な基礎的な科学的原理・一般的な工学的技法・アルゴリズムの研究開発を意図するとしている。
- 2026年8月31日時点で当サイトが保持する記録には、SAIL-ON を概要に含む契約が7件あり、7社(うちSRI Internationalが2件)に分かれている。
- 7件の合計は約3,021万ドル、契約額は約195万ドルから約687万ドルまで。
- 7件の開始日は2019年11月15日から22日までの8日間に集中している。
- SAIL-ON の7件は2019年11月15日から22日までの8日間に集中して始まっている(22日だけで3件)。
1「想定外に出会ったとき」を研究する
計画名にある open-world novelty は、訓練したときには存在しなかったものに出会う状況を指す。決められた範囲のなかで高い性能を出すAIは作れるようになったが、範囲の外に出たとき何が起きるかは別の問題である。概要が「基礎となる科学的原理」「一般的な工学的技法」「アルゴリズム」を挙げているのは、特定の製品を作る契約ではなく、その手前の理屈を作る契約だからだ。
成果物が装備でも運用システムでもない研究契約は、当サイトが保持する記録のなかでは少数派にあたる。
2同じ計画を7社に分けて走らせる
2026年8月31日時点で当サイトが保持する連邦支出の記録には、SAIL-ON を概要に含む契約が7件ある。
受注者はCharles River Analytics、RTX BBN Technologies、Kitware、SRI International(2件)、PAR Government Systems、Smart Information Flow Technologies。契約額は約195万ドルから約687万ドルまでで、合計は約3,021万ドルになる。
1社に大きく発注して任せるのではなく、複数の主体に同時に取り組ませる形である。研究の段階では、どの筋道が当たるかが事前に分からない。分けて走らせること自体が方法になっている。
3開始日が8日間に集中している
この7件の開始日は、2019年11月15日、18日、20日、21日、22日(3件)に分かれている。8日間のうちに全部が動き出したことになる。1件だけを見れば1社への研究委託に見えるが、並べると、同時に走らせるために日程を揃えた発注だったことが読み取れる。契約データを金額順や日付順に眺めているだけでは、この束は見えてこない。概要の文言で束ねて初めて、7件が1つの計画であることが分かる。
4開始日が8日間に固まっている
7件の開始日を並べると、同時に走らせるために日程を揃えた発注だったことが読み取れる。
1件だけを見れば1社への研究委託に見えるが、並べると束の形が現れる。契約データを金額順や日付順に眺めているだけでは、この束は見えてこない。概要の文言で束ねて初めて、7件が1つの計画であることが分かる。成果物が装備でも運用システムでもない研究契約は、当サイトが保持する記録のなかでは少数派にあたる。
なぜ重要か
研究段階の資金は、1件ずつ見ると小規模な委託に見える。同じ計画名で束ねると、政府が同じ問いに対して何社に、いくらで、いつから取り組ませたのかが分かる。どの技術に賭けているかを読むには、金額の大きい調達契約だけでなく、分散して走る研究契約の束を見る必要がある。
よくある質問(FAQ)
SAIL-ONとは何ですか?
なぜ7社に分けるのですか?
この契約で何が作られたのですか?
出典(一次情報)
本記事は下記の米国政府公式の支出データに基づく独自整理です。正確・最新の内容は公式をご確認ください。
- USAspending(契約の詳細)
- 契約番号(PIID):HR001120C0023