クラスII(中程度) 医療機器 Z-2218-2026 Ongoing

心臓手術用カニューレの無菌バリアの破れ(Z-2218-2026)― 製品そのものではなく、包装の担保が失われる

Medtronic Perfusion Systems 報告 2026年5月27日

心肺バイパスに用いる血管カテーテルについて、一部のロットで無菌バリアが破れる可能性があることを理由とする回収。数量は2,620個で、流通は米国全土と30を超える国に及ぶ。

リコールの概要(一次情報)

  • 分類クラスII(中程度)
  • 対象種別医療機器
  • 回収企業Medtronic Perfusion Systems
  • 理由Certain lots of product have the potential for a sterile barrier breach.
  • 流通範囲Worldwide distribution - US Nationwide and the countries of Australia, Austria, Belgium, Canada, China, Colombia, Costa Rica, Cyprus, Denmark, France, Germany, Hong Kong, Hungary, Italy, Japan, Latvia...
  • 回収開始日2026-04-21

要点

  • 心肺バイパス用の血管カテーテルについて、一部のロットで無菌バリアが破れる可能性があることを理由とする回収。
  • 製品そのものの不具合ではなく、滅菌された状態を保つ包装の担保が失われる類型である。
  • 破れているかを確かめるために包装を開ければ無菌でなくなるため、ロット単位での回収になる。
  • 2026年9月4日時点で当サイトが保持する未解説の記録では、無菌性に関わる語を含むものが203件と最も多い。
  • 数量は2,620個で、流通は米国全土と30を超える国に及ぶ。

1中身ではなく包装

回収の理由は、製品そのものの不具合ではありません。無菌バリア、つまり滅菌した状態を保つための包装が破れる可能性がある、というものです。体内に入れる器具は、滅菌されていることが前提になります。その前提を担保しているのが包装であり、包装が破れれば前提が崩れます。

製品自体の不具合無菌バリアの破れ
設計や材料に問題がある製品自体には問題がない
使えば意図した機能を果たさない使えば機能するが、無菌である保証がない
交換すれば済む開けて確かめると、その時点で無菌でなくなる

最後の行が、この類型の難しさです。破れているかどうかを確かめるために包装を開ければ、その製品はもう無菌ではありません。確認することと使えなくすることが同じ行為になります。だから、ロット単位でまとめて回収するという対応になります。

2無菌性に関わる回収の多さ

2026年9月4日時点で当サイトが保持する未解説の記録1,331件回収記録の総数は1,408件
同じ時点で無菌性に関わる語を含むもの203件理由の型としては最も多い
医療機器の内訳クラスI 137件・クラスII 642件2026年9月4日時点で当サイトが保持する全1,408件での集計

2026年9月4日時点で当サイトが保持する未解説の記録から理由の文言を集計すると、無菌性や滅菌に関わる語を含むものが203件と最も多くなります。体内に入れる器具や、体内に薬剤を送る器具では、無菌であることが機能そのものより前の条件になるためです。

3世界に散る流通

流通の記載には30を超える国が並びます。医療機器は各国の規制を受けて販売されますが、製造は集約されることが多く、一つのロットが世界中に散ります。回収の連絡が各国の販売網を通じて届くまでには段階があり、届いた先で在庫を止める作業も個別に行われます。当サイトが保持する記録には、流通が一つの州に限られるものも含まれており、同じ様式のなかで規模の幅が大きいことが分かります。

4クラスIIという判断

本件はクラスIIです。無菌でない器具が体内に入れば重篤な結果もありえますが、区分は「起こりうる健康被害」の見込みで決まります。破れの可能性があるという段階であり、実際に破れているとは限らないこと、また使用前に包装の状態を確認する運用があることなどが、判断に含まれていると読めます。

なぜ重要か

無菌性の担保は、確認行為そのものが担保を壊すという性質を持つため、個別検査ではなくロット単位の判断になる。製造が集約される一方で流通は各国に散るため、回収の連絡と在庫の停止は段階を踏んで進む。

よくある質問(FAQ)

なぜ確かめずにロットごと回収するのですか?
包装を開けて確かめれば、その製品はもう無菌ではありません。確認することと使えなくすることが同じ行為になるためです。
なぜクラスIIなのですか?
区分は起こりうる健康被害の見込みで決まります。破れの可能性があるという段階であることなどが判断に含まれていると読めます。

出典(一次情報)

出典:openFDA(米国FDA・CC0 パブリックドメイン)。データは無保証で、医療判断には用いないでください。最新・正確な情報は FDA公式のリコール情報をご確認ください。本サイトは米国FDAに推奨・認定されたものではありません。

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