クラスI(最も重大) 医薬品 D-0773-2026 Ongoing

造影剤のバイアルに、プラスチック・金属・ガラスの異物 ― 血管に入る薬で粒子が問題になる理由(Liebel-Flarsheim)

Liebel-Flarsheim Company LLC 報告 2026年8月19日

米食品医薬品局(FDA)は、Liebel-Flarsheim社が製造するX線造影剤「Optiray」の500mLバイアル3,486本の回収をクラスIに分類した。理由は、ポリエチレンなどのプラスチック、ステンレス鋼、ガラスからなる粒子状異物の存在である。

リコールの概要(一次情報)

  • 分類クラスI(最も重大)
  • 対象種別医薬品
  • 回収企業Liebel-Flarsheim Company LLC
  • 理由Presence of Particulate Matter: comprising polyethylene and other plastic materials, stainless steel and glass.
  • 流通範囲Distributed Nationwide in the US and Mexico.
  • 回収開始日2026-07-31

要点

  • 対象はX線造影剤「Optiray」の500mL多回投与バイアル3,486本で、クラスIに分類された。
  • 回収理由は粒子状異物の存在で、ポリエチレンなどのプラスチック、ステンレス鋼、ガラスが挙げられている。
  • 造影剤は血管内へ入るため、飲み薬と違い粒子がそのまま血流に乗る経路にある。
  • 流通は米国全土に加えてメキシコにも及んだ。
  • 2026年9月2日時点で当サイトが保持するFDA回収記録1,408件のうち、粒子状異物が理由に現れるものは39件。
  • クラスIのうち医薬品は14件で、医療機器137件・食品168件に比べて少ない。

1造影剤という薬の使われ方

造影剤は、X線やCTの画像で血管や臓器を見分けやすくするために体内へ入れる薬です。この製品は多回投与バイアルという形をとり、複数の検査で分けて使うことを前提にした大容量の容器に入っています。検査のたびに注入器へ移されて、血管内へ送られます。

2粒子が意味を持つのは経路のため

記録に挙げられた異物性質
ポリエチレン容器や部材に使われる樹脂
その他のプラスチック材料同上
ステンレス鋼製造設備側に由来しうる金属
ガラス容器や部材の破片でありうる

飲み薬であれば、微小な異物は消化管を通って排出されうるものです。血管内に入る薬は経路が違い、粒子はそのまま血流に乗ります。異物の種類が複数にわたることは、混入した経路が一つに絞られていない可能性を示唆しますが、記録は原因までは書いていません。

3粒子状異物は回収理由として珍しくない

2026年9月2日時点で当サイトが保持するFDA回収記録1,408件クラスIとクラスIIの合計
回収理由に粒子状異物が現れる39件医薬品・医療機器を中心に現れる
クラスIの医薬品14件クラスI全体319件のうち

医薬品のクラスIは14件と少なく、この回収はその一つにあたります。医薬品の回収は数のうえでは軽い分類が大半で、重い分類が付くのは、投与経路や対象患者の事情から健康被害が現実的に想定される場合に限られます。

4国境をまたいだ流通

流通先が米国全土に加えてメキシコにも及んでいる点は、医薬品の供給網が国境をまたいでいることを示します。回収の連絡と製品の引き上げは、複数の規制当局にまたがって進める必要があり、どのロットがどこへ渡ったかを記録から追えるかが対応の速度を決めます。

なぜ重要か

注射剤・輸液のように血管内へ入る製品では、粒子状異物は工程管理そのものへの問いになります。異物の種類が樹脂・金属・ガラスと複数にわたる場合、混入経路の特定に時間がかかり、回収範囲の確定も遅れがちです。ロット単位の出荷先記録と、国境をまたぐ流通での連絡体制が、回収対応の実効性を左右します。

よくある質問(FAQ)

どのような異物が見つかったのですか。
記録によれば、ポリエチレンおよびその他のプラスチック材料、ステンレス鋼、ガラスからなる粒子状異物です。
なぜ造影剤で粒子が重い問題になるのですか。
造影剤は血管内へ入る薬で、飲み薬のように消化管を通って排出される経路ではないためです。
どこまで流通しましたか。
記録によれば、米国全土とメキシコへ流通しました。

出典(一次情報)

出典:openFDA(米国FDA・CC0 パブリックドメイン)。データは無保証で、医療判断には用いないでください。最新・正確な情報は FDA公式のリコール情報をご確認ください。本サイトは米国FDAに推奨・認定されたものではありません。

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