売上が4.5倍になっても、売上原価はほとんど増えていない ― 単価で伸びた四半期の形
Micron Technologyの2026年5月28日終了の四半期に係る報告書(10-Q)。四半期収益は414億5,600万ドルで前年同期の93億100万ドルから346%増加した一方、売上原価は64億ドルで前年同期の57億9,300万ドルからほぼ横ばい。増収は平均販売価格の上昇によるものと説明されている。
提出書類の基本情報
- 企業MICRON TECHNOLOGY INC(MU)
- 書類四半期報告書 10-Q
- 市場Nasdaq
- 業種(SIC)Semiconductors & Related Devices
- 提出日2026-06-25
- 対象期2026-05-28
- 受付番号0000723125-26-000015
要点
- Micron Technologyの2026年5月28日終了の四半期に係る報告書(10-Q)。収益は414億5,600万ドルで前年同期の93億100万ドルから346%増加。
- 売上原価は64億ドルで前年同期の57億9,300万ドルからほぼ横ばいにとどまり、売上総利益は350億5,600万ドルとなった。
- 増収は平均販売価格の上昇によるもので、前四半期比でDRAMが60%台前半、NANDが80%台半ばの上昇。ビット出荷数量の増加は1桁台。
- 事業単位別の収益はクラウドメモリ137億6,900万ドル、コアデータセンター115億2,400万ドル、モバイル・クライアント115億2,100万ドル、車載・組込46億3,400万ドル。
- 2026年9月2日時点で当サイトが保持するSEC開示644件のうち四半期報告書は128件で、8-Kに次ぐ件数。
1増収が「単価」で起きるとどうなるか
売上が伸びるとき、数量が増えたのであれば、作る量も増えるので売上原価も一緒に増えます。ところが単価が上がったことで伸びたのであれば、作る量は変わらないので売上原価はほとんど動きません。この四半期の数字は、後者の形をはっきりと示しています。
| 項目 | 当該四半期 | 前年同期 |
|---|---|---|
| 収益 | 414億5,600万ドル | 93億100万ドル |
| 売上原価 | 64億ドル | 57億9,300万ドル |
| 売上総利益 | 350億5,600万ドル | 35億800万ドル |
収益は4.5倍近くになった一方、売上原価の増加は1割ほどにとどまっています。同社自身の説明でも、前四半期比の増収はDRAM製品の平均販売価格が60%台前半、NAND製品が80%台半ば上昇したことによるもので、ビット出荷数量の増加はいずれも1桁台にとどまるとされています。
2数量と単価を分けて書く理由
当サイトでは別の記事で、年次報告書における単価と数量の前年比が入れ替わっていたために修正報告が提出された例を扱っています。合計の増収率が同じでも、単価で伸びたのか数量で伸びたのかによって意味がまったく違うためです。本件はその違いが最も極端な形で現れた四半期といえます。作る量をほとんど変えずに売上が4.5倍になったのですから、価格の動きがそのまま結果に出ています。
3事業単位ごとの内訳
事業単位別に見ると、クラウドメモリが137億6,900万ドルで最も大きく、コアデータセンターとモバイル・クライアントがそれぞれ115億ドル台でほぼ並びます。車載・組込は46億3,400万ドルです。データセンター向けの二つを合わせると全体の6割を超えます。
4四半期報告書で追うということ
価格で動く事業では、状況が短い期間で変わります。年に一度の開示では、上がったか下がったかしか分かりません。四半期ごとに並べてはじめて、前四半期比74%増という速さが見えます。2026年9月2日時点で当サイトが保持するSEC開示644件のうち四半期報告書は128件で、様式としては8-Kに次ぐ件数です。
なぜ重要か
価格で動く事業では、収益と売上原価の動き方が大きく食い違う。増収の理由を単価と数量に切り分けて読まなければ、事業の実態を取り違えることになる。
よくある質問(FAQ)
なぜ売上が増えても売上原価が増えないのですか?
出典(一次情報)
本記事は下記の米国SEC公式開示に基づく独自整理です。正確・最新の内容は必ず原文をご確認ください。
- SEC EDGAR(提出書類インデックス)
- 主要書類(原文)
- 受付番号:0000723125-26-000015