NSF AI助成 $150万:AIでオープンソース・クラウドの脆弱性を管理する「Safe-OSE」(Jetstream/Exosphere)
米NSFが、研究用クラウドの基盤となるオープンソース・プラットフォーム(Jetstream Cloud・Exosphere)の脆弱性を、AIで検出・低減する「Safe-OSE」に約150万ドルを助成。強化学習と大規模言語モデル(LLM)で、利用者・時期・資産種別に応じた文脈考慮の対策を提案し、脆弱性を最小化するソフトを生成する。
助成の概要(一次情報)
- 交付額約150万ドル($1,500,000)
- 受給機関Indiana University(IN)
- プログラムSafeOSE
- 期間2025-10-01 〜 2027-09-30
- 資金提供米国科学財団(NSF) / NSF
要点
- AIで研究用オープンソース・クラウド(Jetstream Cloud・Exosphere)の脆弱性を検出・低減
- 強化学習+LLMで、脆弱な構成要素の代替提案・脆弱性最小化ソフトの生成
- 利用者・時間枠・資産種別を考慮した文脈依存・個別最適化の推奨(既存手法の課題を克服)
- ExosphereのUIにオプトインのスキャン結果とAI機能を統合(自動対処)
- 交付額 約150万ドル・Safe-OSE・インディアナ州・2025年〜(商用クラウドにも応用可能)
米国科学財団(NSF)は、AIでオープンソース・クラウドの脆弱性を管理する「Safe-OSE」プロジェクトに約150万ドル($1,500,000)を交付した(NSF Award 2533181、プログラム:Safe-OSE〈Safety, Security, and Privacy of Open-Source Ecosystems〉、インディアナ州、2025年10月開始)。
抄録によれば、本プロジェクトは、クラウド上の重要な研究ツールを、AI(人工知能)でソフトウェアの脆弱性を検出・修正することにより、サイバー脅威からより安全にすることを狙う。対象は、広く使われている2つのオープンソース基盤——研究者が安全なクラウドシステムを構築するのを助ける「Jetstream Cloud」と、クラウド資源への使いやすいインターフェースを提供する「Exosphere」——である。両基盤をセキュリティ問題についてスキャンし、AIでリスクを分析・低減し、利用者が潜在的な問題を理解・対処するのを助けるツールを構築する。これにより研究者・クラウド運用者・科学コミュニティを支え、安全なクラウドコンピューティングにおける米国のリーダーシップ維持に資する。
具体的には、相互に関連する3つの活動を実行する。第一に、Jetstream Cloud・Exosphere・および利用者が定義した仮想マシン・コンテナ・Infrastructure as Code・Jetstream2上のコードリポジトリに対し、広範な脆弱性スキャンを行う。第二に、強化学習(reinforcement learning)とLLM(大規模言語モデル)に基づく脆弱性管理手法で、脆弱なソフトウェア構成要素の代替を提案し、脆弱性を最小化するソフトウェアを生成する。このAI支援の脆弱性管理は、利用者・時間枠・資産種別を考慮した文脈依存の結果、個別最適化された推奨、利用者の好みの学習といった点で、既存手法の課題を克服する。第三に、ExosphereのUIに、オプトインのスキャン結果とAI機能を組み込み、代替ライブラリの提案や再実装の生成などでOSS製品の脆弱性に自動的に対処できるようにする。これらの強化は、Jetstream2利用者が資源を確保する際のOSS資産の脆弱性対処を助け、商用クラウドの提供にも応用しうる。
なぜ重要か
AIを「脆弱性管理(セキュリティ運用)」に応用する具体例。AIによるコード修復、ソフトウェア・サプライチェーンの安全性、DevSecOpsの動向を追う読者にとって、米国の研究投資と、商用クラウドへの波及可能性を読む手がかりになる。
よくある質問(FAQ)
AIはどのように脆弱性管理に使われるのですか?
Jetstream/Exosphereとは?
出典(一次情報)
出典:NSF Award Search(米国科学財団・パブリックドメイン)。金額は交付額(obligated)。個人情報保護のため研究代表者名は扱っていません。
- NSF Award(原文・公式)
- NSF Award ID: 2533181