米陸軍、AI/MLアルゴリズムの試作開発に約1.21億ドル ― ECS Federalへの連邦契約(USAspending)
米国陸軍が、人工知能/機械学習(AI/ML)アルゴリズムのプロトタイプを設計・開発する研究開発契約を、連邦ITサービス企業ECS Federal, LLCに発注。契約額は約1.21億ドル($120,575,059)で、AI関連の連邦契約として最大級。
契約の基本情報
- 受注者ECS FEDERAL, LLC
- 契約額$120,492,196(約1.2億ドル)
- 発注機関国防総省
- 発注部局国防契約管理局
- 契約種別DEFINITIVE CONTRACT
- 履行期間2020-04-23 〜 2027-03-11
- 契約番号(PIID)W911QX20C0023
解説に書いた金額($120,575,059)は執筆時点の値です。その後の変更により、現在の記録では $120,492,196 になっています(上の基本情報が最新です)。
契約の概要(原文)
RESEARCH AND DEVELOPMENT EFFORT TO DESIGN AND DEVELOP PROTOTYPES TO ARTIFICIAL INTELLIGENCE/MACHINE LEARNING ALGORITHMS.
要点
- 米陸軍がAI/MLアルゴリズムのプロトタイプ設計・開発(R&D)を発注
- 受注はECS Federal, LLC(連邦向けITサービス企業)
- 契約額 約1.21億ドル($120,575,059)、確定契約、2020年4月〜2027年3月
- AIを明示的に含む連邦契約として最大級=政府AI調達は国防総省/陸軍が中心
- 約1億2,058万ドルは2026年9月1日時点で当サイトが保持する222件のうち最大で、1,000万ドル未満が190件(86%)を占める。
1AI/MLアルゴリズムの試作開発という中身
今回の発注は、AI/MLアルゴリズムのプロトタイプを設計・開発する研究開発(R&D)である。プロトタイプ(試作)とは、完成品として量産する前に、その考え方が実際に成り立つかを確かめるために作るものを指す。対象がアルゴリズムそのものであるため、成果として積み上がるのは装備品ではなく、データから判断や予測を導く手続きとその実装ということになる。
27年に及ぶ履行期間という長さ
契約は2020年4月から2027年3月までの確定契約(Definitive Contract)で、履行期間は約7年に及ぶ。確定契約とは、作業範囲と価格をあらかじめ確定させたうえで結ぶ契約形態を指す。単発の試作を一度納めて終わる調達ではなく、長い期間にわたって研究開発を継続していく枠組みだと読み取れる。
受注者の ECS Federal, LLC は連邦政府向けのITサービスを手がける企業である。
3政府AI調達の重心はどこにあるか
4記録のなかで最も大きい金額
この契約の約1億2,058万ドルは、当サイトが保持する連邦支出の記録のなかで最大にあたる。分布に置くと、その位置がはっきりする。
米国の政府によるAI調達は国防総省、とりわけ陸軍とDARPAが中心で、研究開発・試作・試験評価といった上流の取り組みに資金が投じられている。この契約はアルゴリズムのプロトタイプを設計・開発する研究開発で、成果として積み上がるのは装備品ではなく、データから判断や予測を導く手続きとその実装になる。どの任務や装備に向けたアルゴリズムなのかは原文に記載がない。
なぜ重要か
米国の政府AI需要の規模感と発注主体(国防総省・陸軍)を把握する手がかり。米政府市場を狙うAI・防衛・IT関連事業者や、政策・調達動向を追う読者に有用。
よくある質問(FAQ)
これは何のデータですか?
契約額は確定額ですか?
なぜ陸軍がAIに?
出典(一次情報)
本記事は下記の米国政府公式の支出データに基づく独自整理です。正確・最新の内容は公式をご確認ください。
- USAspending(契約の詳細)
- 契約番号(PIID):W911QX20C0023