Jenkins のコマンドライン機能のパストラバーサル(CVE-2024-23897)― 一部のファイルを読めるだけの欠陥が、実行につながりうる
継続的インテグレーションの基盤 Jenkins のコマンドライン機能におけるパストラバーサルの脆弱性。特定のファイルに対する限られた読み取りアクセスを許し、それがコード実行につながりうるとされる。
脆弱性の基本情報
- CVE番号CVE-2024-23897
- 対象(ベンダー/製品)Jenkins Jenkins Command Line Interface (CLI)
- CWECWE-27
- 悪用状況CISA KEV 掲載(実際の悪用を確認)/ランサムウェアでの悪用も確認
- 是正期限2024-09-09(米連邦民生機関・BOD 22-01)
要点
- 対象は Jenkins のコマンドライン機能。CWE-27(内部のディレクトリ移動を含むパストラバーサル)に区分される。
- カタログは、与えられるものを「特定のファイルに対する限られた読み取りアクセス」と表現している。
- それでもコード実行につながりうるとされ、読み取りの欠陥が軽いとは限らないことを示す。
- 継続的インテグレーションの基盤は配布先の環境に対する権限と資格情報を持つため、影響が配られる先へ波及しうる。
- 2026年9月4日時点で当サイトが保持する記録では、開発・CIの区分でランサム利用が既知の未解説項目は20件。
1「限られた読み取り」と書かれている
カタログの説明は、この脆弱性が与えるものを「特定のファイルに対する限られた読み取りアクセス」と表現しています。書き換えでも、任意のファイルでもありません。それでも、コード実行につながりうると続いています。
読める範囲が限られていても、そこに認証の材料や設定の情報が含まれていれば、次に何ができるかが変わります。当サイトでは、設定ファイルとハッシュ化されたパスワードが読み出されうる別の事例も扱っており、読み取りの欠陥が軽いとは限らないという同じ論点が現れます。
2開発基盤という位置
- 1役割書いたものを検査し、組み立て、配る
- 2持っている権限配布先の環境へ届ける権限を持つことが多い
- 3保持している情報資格情報や署名の鍵が置かれることがある
- 4影響の向きこの基盤が影響を受けると、配られる先へ波及しうる
継続的インテグレーションの基盤は、開発したものを検査して配るための仕組みです。役割上、配布先の環境に対する権限を持ち、そのための資格情報を保持します。ここが影響を受けると、配られる先の環境へ波及しうる構造になります。
3開発・CIの区分
2026年9月4日時点で当サイトが保持する記録では、開発や継続的インテグレーションに関わる主要な製品でランサムウェア利用が既知の未解説項目が20件あります。開発のための仕組みが、業務システムと同様に対象になっていることが分かります。
4内向きの仕組みという思い込み
開発基盤は社内向けの仕組みだと捉えられがちで、外部からの到達を前提とした設計になっていない場合があります。一方で、その権限と保持する情報は大きくなります。役割の内向きさと、持っている力の大きさが噛み合っていない点が、この区分の特徴といえます。
なぜ重要か
開発基盤は内向きの仕組みと捉えられがちだが、持っている権限と情報は大きい。役割の内向きさと権限の大きさが噛み合っていないことが、この区分の弱点になる。
よくある質問(FAQ)
読み取りだけでコード実行に至るのですか?
なぜ開発基盤が狙われるのですか?
出典(一次情報)
本記事は下記の米国公式データに基づく独自整理です。正確・最新の内容、適用可否は必ず公式・ベンダーでご確認ください。
- CISA KEV Catalog(悪用確認済み一覧)
- NVD(CVE詳細・CVSS)
- ベンダー/参考アドバイザリ
- This product uses data from the NVD API but is not endorsed or certified by the NVD. KEV データは CC0(パブリックドメイン)です。