FortiOS の境界外書き込み(CVE-2024-21762)― 認証なしでコードや命令を実行されうるとされ、是正期限は7日に縮められた
Fortinet の FortiOS における境界外書き込みの脆弱性。認証されていない遠隔の主体が、細工したHTTP要求によりコードまたは命令を実行しうるとされる。是正期限は掲載の7日後に設定された。
脆弱性の基本情報
- CVE番号CVE-2024-21762
- 対象(ベンダー/製品)Fortinet FortiOS
- CWECWE-787
- 悪用状況CISA KEV 掲載(実際の悪用を確認)/ランサムウェアでの悪用も確認
- 是正期限2024-02-16(米連邦民生機関・BOD 22-01)
要点
1境界外書き込みという型
プログラムは、データを置くために一定の大きさの領域をあらかじめ確保します。その領域に収まらない量を書き込もうとすると、隣接する別の領域まで上書きされます。これが境界外書き込みと呼ばれる欠陥の型です。
隣接する領域には、別のデータや、プログラムの動きを決める情報が置かれていることがあります。そこが置き換わると、プログラムが本来と異なる動き方をしうる状態になります。カタログが「コードまたは命令を実行することを許す」と記しているのは、この帰結を指しています。
2メモリの扱いに由来する型
- 1領域の確保必要な大きさを見積もって確保する
- 2書き込み受け取ったデータを領域に入れる
- 3検査入れる量が領域に収まるかを確かめる
- 4欠陥が生じる場所この検査が不十分な場合
2026年9月3日時点で当サイトが保持するKEV 1,694件のうち、CWE-787(境界外書き込み)に区分される未解説のものは98件あります。近い型であるCWE-119(バッファの境界に関する操作の不適切な制限)は84件、CWE-416(解放済みメモリの使用)は90件です。メモリの扱いに由来する型が、悪用される脆弱性の中で大きな割合を占めていることが分かります。
3認証を要しないということ
本件は、認証されていない遠隔の主体によって成立しうるとされています。利用者としての資格を持たない相手が、装置に要求を送れる位置にいるだけで成立しうるということです。当サイトでは、認証を経ずに到達されうる別の型の脆弱性も扱っており、認証の前段階で成立する欠陥が繰り返し現れることが分かります。
47日という期限
是正期限は7日で、標準の21日より短く設定されています。境界に置かれる装置であること、認証を要しないこと、そして実際に悪用されていたことが重なった結果と読めます。期限の長短は、カタログが公表している数少ない優先度の手がかりにあたります。
なぜ重要か
認証を要しない脆弱性は、資格を持たない相手が要求を送れる位置にいるだけで成立しうる。境界に置かれる装置ほど、その位置にいる相手が多くなる。
よくある質問(FAQ)
境界外書き込みとは何ですか?
なぜ期限が7日なのですか?
出典(一次情報)
本記事は下記の米国公式データに基づく独自整理です。正確・最新の内容、適用可否は必ず公式・ベンダーでご確認ください。
- CISA KEV Catalog(悪用確認済み一覧)
- NVD(CVE詳細・CVSS)
- ベンダー/参考アドバイザリ
- This product uses data from the NVD API but is not endorsed or certified by the NVD. KEV データは CC0(パブリックドメイン)です。